IG回路用熱電雷 by  ワコゥド

 


 熱雷電効果の理論推定

 当オーナークラブ員の方にも「ホットイナズマ」ならぬ、「熱雷電」のDIYが盛んですが、ヤフオクにも「ホットイナズマもどき製品」が各種出品されており、その評価をみても結構効果がありそうでしたのでDIY製作を試みました。

 本家の「イナズマ君」の内部回路は「470μFと4700μFの2ケの電解コンデンサーを並列」にしたものを バッテリーの(+)、(-)端子間に接続しているだけとの情報が広く流布してましたので それなら大容量の「10,000μF を1個」でもよさそう、と簡単な回路ユニットを作りバッテリー間に接続(勿論フューズは挿入)して運転してみました。

 結果は見事に失敗、全然効果なしでした。
 これにはなにか訳があり、本家品が「小容量+中容量コンデンサー」を組み合わせているのはそれ相応の理屈があるのではないのか?と考え直してみました。

 バッテリーは「超大容量のコンデンサー」と同じ役目を果たしているのに、「小+中容量のコンデンサー」をバッテリーに並列に入れると、エンジントルクUP等の効果が出せるのはなぜか?

 1)小+中容量コンデンサーの方が、大容量コンデンサや超大容量のバッテリーよりも、
   狭い幅のパルス状電流ならイグナイター等に流し易いのではないか?
 2)又放電時の充電電圧はバッテリー電圧より高い、オルター発電電圧まで充電される外付
   けの小・中容量コンデンサーの方が高いと推測される。(小+中容量コンデンサーの充電
   電圧は、オルターの発電電圧の13〜14Vであるが、バッテリーは満充電電圧(12.7V程度?)
   以下でないと放電しないし、放電時の内部抵抗もバッテリーの方が大きいのではないか)
 3)トルクがUPする理屈は、この放電パルス電流が「イグナイター」に作用して、火花が
   強くなっているのではないか?

という考えに至り、まず「10,000μF+470μF+470μF」の大・小容量の組合せに変更し、バッテリー端子間にセットしました。

 これで運転したところ、確かにトルクUPの効果が認められました。具体的にはアクセルオフ時の空走距離が長くなり、ATの変速もよりスムースに、出足トルクも上がった感じなのです。

 それならば、と よりイグナイターに作用させるには「熱雷電」をイグナイター近傍の電源回路に直接入れたらよいのではないかと考え、本「IG用熱雷電」を作成しました。

 イグナイターの近傍に設置した方が効きやすい と考えたのは、バッテリー部からの内部配線抵抗を極力少なくし、又回路L分も小さくできるからです。
 

 イグナイター部電源回路


 アス・ラファ君の イグナイター部の配線回路図です。

 「黒/黄」線が電源線で、ここに「ノイズ防止コンデンサー(0.47μF/250V)」がコネクター経由でアースに繋がっています。

 このコンデンサーは、イグナイターが作動した時に発生するサージ電圧を吸収させるためのもので、イグナイター回路に不可欠のものです。もしこれがないと他の電装品にもサージ電圧がかかり、ダメージを与えることになります。重要部品なのです。

 このコンデンサーに並列に「熱雷電」君を入れることにしますが、当然「熱雷電」が万一短絡故障した時の保護にフューズ(5A)を入れます。
 

「IG用熱雷電」製作


 実は今回製作の3ケ月前に1号機(470*2+4700*1 μF 写真右)を作成して実車に装着し、3000km走行テストしていました、特にトラブルなく効果も認められましたので、今回バージョンUP品を作成し、DIYにも投稿した次第です。
 
 旧1号機からバージョンUPした仕様は、コンデンサー:470μFを一個追加して 470*3+4700*1 の構成、信頼性を上げるために、耐圧25→35VにUP、耐熱85→105゜CにUP

 コンデンサー価格
  ・4700μF:@300\(10個単位)
  ・ 470μF:@ 90\(10個単位)

 保護フューズ(5Aガラス管フューズ):外部→内蔵に変更 (外部リード長を短くするため)
 外部リード線:1.25スケのUL耐熱(105゜C)を使用、配線Lを最小にするべく、長さを短く、又ケース(90*50*25)の一端から(+)、(-)リード線を1本づつ出す方式にした。
 ノイズコンデンサー(+)線との結線方法:一旦切断してスリーブかしめによる結線をしてたが、より信頼性を高めるために切断せずに被覆を剥いて芯線に半田付けする方式にした。(廃車屋から予備のノイズコンデンサーを入手しました。
 新品は、コンデンサーCOMP.30505-PR7-A01 @950\
 

 IG用熱雷電の完成


 写真のように、新ユニットの方が外部リード線の長さが約半分に、コンパクトに仕上がりました。
 ノイズ防止コンデンサーは簡単にイグナイター部から取り外せます、IG用熱雷電はこのノイズ防止コンデンサーと一体型ということになります。
 又ノイズ防止コンデンサーの(+)側リード線との半田付け結線部は、「自己融着テープ」でテーピングして防水と絶縁対策を充分にしておきます。

 熱雷電のアース端子は、ノイズコンデンサーComp.のボディアース端子と共締めし、特にノイズコンデンサーのプラス側コネクターの接続、及びマイナス側アースが確実にボディに締め付けられていることを必ず確認後エンジン始動します。

 万一ノイズコンデンサーのコネクターやボディアース接続不完全のままエンジン始動するとサージ電圧で電装品が破壊される恐れがありますので充分注意要です。
 

 実車に装着とインプレ


 旧1号機より更にフィーリングがよくなりました(思い込みもあるかも知れませんが(笑))、アクセルの付きが非常によくなり、又60km/Hr程度の巡航でのアクセル開度もほんの少し踏んでいる位の感じで楽々走ります。

 又オーディオの音、高・低音もよりめりはり良く出るようになりました。この点は今後オーディオデッキ電源入力の近くに別の熱雷電を追加装着することにします、そうすれば更に効果が期待できそうです。

 これはユニットのリード長を短くし、回路L分も少なくなるようにしたのが効いているのでは と思ってます、又470μFを一個追加したのも効いたのかもしれません。

 尚コンデンサーユニットの性能UPのためには、基本的には小容量品を多並列にするのがよさそうですが、コストと寸法の点で限度があり、又信頼性上も多並列接続はユニットとして、故障する確率が高くなりますから、やはり本家品程度の個数・定数がよいのでしょう。

 最後に、このイグナイター回路部にこのような「家電用低信頼性のコンデンサー」を挿入するのは、多分にリスクを伴います、万一完全に短絡状態にならず、フューズも飛ばせずに、半殺し状態で運転するようなことになると、当然イグナイター不調となり、走行中にエンジンストップすることにもなりかねません。(ちなみにノイズ防止コンデンサーは250V耐圧でエポキシ充填の耐湿性など万全の高信頼性の部品が使われています)

 私は定期的にコンデンサーやフューズをチェックしながら、予備のイグナイター部品も車載して走行テストしてますが、もしこの「IG用熱雷電」を製作・取りつけられる場合は 自己責任にてお願いします。
 

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