P/W集中スイッチ・ドアミラーリモコンのLEDイルミ新設 by まーぼー
 

はじめに


 以前、夜間走行中にタバコを吸うのに窓を少し開けようと思って、間違えて後席ガラスを開けたりした事が何回かありました。

 暗くてよく見えないのはうっとおしいし、不便なので照明をつけよう!!

 と、当時全くノーマルだったインパネやメーターのイルミに合わせてアンバーのLEDで間接照明を製作したのが始まりです。

 中古で購入直後の事でしたから、平成8年、今からちょうど9年前の事です。

 その前のクルマ、ホンダコンチェルトの時も、同じ理由でLED照明を作ってました。

 その時はまグリーンのくら〜いLEDを使用しました。

 当時はまだ、赤、黄色、オレンジ、黄緑しかありませんでした。

 画期的だったのは、赤と緑が1つのLEDになっていて、リード線はそれぞれの+と共通のアースだけの3本足で、同時に点灯すると、オレンジになるという、それはそれで便利なものでした。

 それが、今やフルカラー7色タイプに、超超高輝度、オーバー1Wタイプ、白や青、チップタイプのごみ並の小ささのモノまで。

 やはり時代の進歩はスゴイ!

 って言うか、当時車室内の照明にLEDを使用しているものは殆どありませんでした。

 当時から、省電力・超寿命なんだから、自動車メーカーもLEDを使用したらいいのに、なんて思ってましたから、今考えるとかなり先見の明ですね、我ながら…(汗)

 話がそれましたが、今回tenminodannaさんから、前車(3代目)のパーツを色々と戴いた(と言うより追い剥ぎに近いかな…?!)ので、それぞれを工作中の代替として使えたのが一番大きいですね!

 Tenminodannaさん、本当にありがとうございました!

 パワーウィンドウは割りとしょっちゅう使用するので、夜間に照明があると便利です。

 が、ドアミラーのリモコンスイッチに関しては、ミラーなんて家族が交代で運転するというのでなければ、一度調整したらまあ当分操作する事ってないですよね。

 ですから、どちらかと言えばP/Wスイッチのイルミ化に合わせて遊んでみただけのような…(汗)

 それでは、早速ですがまーぼーの行った作業手順を説明したいと思います。
 

ドアの内張外しワーウィンドウスイッチのLEDイルミ化


 まず、ドアの内張りを外す事から始まります。

 内側の握りの部分を側面から見て両端にプラスのネジが入っています

 

 この2本と、インナーハンドルの奥のカバー部分真ん中辺りに隠しカバーがあるので、それを小さなマイナスドライバーでこじり開け、中にあるちっちゃいプラスネジの合計3本を外します。

 インナーハンドルはネジを外してからカバーごと前へずらせばツメが抜けて、手前に出せます。

 この時、あまり強引にするとツメやカバーが割れるので注意して下さい。

 ロックやスピーカーのコネクターが引っかかるのでうまくかわしながら)少し手前に出てきたら、純正トゥイーターとドアロックスイッチの配線カプラーを丁寧に外します。

 グレード別、ない車両もあるのでそのへんは各自でチェックして下さい。

 カプラーを切り離したら、インナーハンドルのレバー裏側にあるロッドを、これまた抜け止めのクリップのロックを解除してから上へ抜けば外れます。

 カバーごと外れたら、次は内張りを外しにかかります。

 この時ドアミラー取り付け部の内側にある三角の樹脂カバーを引っ張って外しておくと作業が楽です。

 クリップ3箇所だけで留まっているので隙間に指をかけて均等に引っ張れば簡単に外れます。

 内張りは一番下の両サイドあたりから指を掛けて手前に引っ張ると中のクリップが開放されて外れます。

 

 上面以外、前後と下の3面のクリップが外れたら最後に下面を軽く手前に引きながら上方へ突き上げてやるとガラス内側の水切りゴムごと外れます。

 完全に内張りが外れたら、片手で内張りを持ち、裏のカプラー類を全て切り離します。

 これで内張りの取り外しは完了ですね。
 

スイッチの取り外し


 スイッチの取り外しは、内張りの裏から表のハンドル部分を取り付けているネジに検討をつけ、ぐるり全部のネジを外せばインナーグリップとドア側アームレストごとスイッチが外れます。
 


 丸い小さい孔がネジの部分で、右の写真のように下の奥にも2箇所あります。

 そして、外れたグリップの内側にある5本のビスを外せばスイッチ部分がカバーごとグリップから外れます。

 ちなみに、ミラースイッチはドアに取り付いた状態からでも、小さなマイナスドライバーを使えば外せます。

 

 

 

 上からハメこんであるだけです。

 P/Wスイッチが外れたら、最後に残ったカバーとスイッチ本体を切り離します。

 これは、スイッチ裏にあるプラスのネジ3本を外せばOK。

 今回はスイッチ本体には特に何もしません。

 照明取り付けは、スイッチがくぐる穴の開いた、枠部分です。これで必要な分解は完了です。
 

照明用穴開け


 次に、外れたスイッチ枠に穴を開けていきます。

 精密ビットとでも呼ぶのか、そういうセットがあって、その中の一番大きい歯、1.6ミリを使用します。

 マイクロドリル(?)にセットし、なるべく均等になるように、今回は1箇所のスイッチにつき2個の穴を開けます。

 

 
 

ライトユニット製作


 穴が開いたら今度は照明ユニットの製作です。

 使用するチップLEDは、寸法がとっても小さく、縦横のサイズが1.6x0.8ミリですので空中配線だとすぐに電極ごと折れてしまうので、基板に取り付けるようにします。

 生基板を3ミリ幅くらいに1本切り出して、それを4等分します。

 


 出来たらそれぞれの基板にパターンをつけます。

 今回は切り出しにしようした Pカッターで慎重に作業します。

 パターンができたらLED取り付け部分に予備半田をしておくと、LEDが簡単に半田付けできます。

 チップの基板への取り付けは、先ほどできた基板を固定しておき、ピンセットでチップLEDを持ちながら基板の予備半田を熱します。

 予備半田が溶けたところでピンセットのLEDを載せ、半田がなじんだら半田ごてを離せば片側電極の半田付け完了です。

 もう一方の電極を半田付けする前に、片側の固定されたチップLEDの表と基板の裏からピンセットで軽く挟み、その状態で先ほど半田付けした電極にもう一度半田ごてを当てると、ゆがんで取り付いていたチップ LEDが基板に並行に、まっすぐに付きます。

 半田が溶けて修正ができたら、スグにこてを離します。

 それから残りの電極を半田付けし、それを1枚の基板に付き2箇所なのでもい1つチップLEDを同じ要領で取り付け ます。

 あまりに小さいので判り辛いですが、左右それぞれの上下の半田と半田の間にチップLEDがあります 。

 配線は2個のチップを直列接続しています。

 同じ手順をあと3回繰り返し、合計で4枚作ります。

 出来上がったら、念の為に点灯テストを各ユニットごとに行います。

 出来上がった4枚の基板を2枚1ユニットとするために、配線で2枚を接続します。

 RH前後と、LH前後の2ユニットに別け、1ユニットの2枚の基板は並列接続です。

 電流制限ですが、あまり明るいと眩しいので、1枚の基板(直列2個)につき10mA駆動とするために各基板に10mAのCRD(定電流ダイオード)を1個ずつ取り付けています。

 ダイオードの定格は最大で20mAなので、その半分にすればそれなりに明るさを落とせます。

 画像は、2枚1ユニットの点灯テストです。
 

取 り 付 け

 
 出来上がったユニットを、穴を開けた枠に取り付けです。

 でもその前に、説明が足りなかったですが、枠に開ける穴の距離と、製作した基板のチップLED間の距離は同じになるように予め寸法を測っておく必要があります。

 穴にチップLEDが合う様にキッチリ位置を決めないと、場合によっては光が殆ど照射されません。

 そこで1ユニットにしたものにテスト用電源を接続し、基板1枚づつそれぞれLEDが点灯した状態で位置を合わせます。

 今回、固定には例によって定番のグルーガン(ホットボンド)を使用しますので、事前に余熱してから位置合わせを行い、照射具合を見ながら決まったらグルーガンで周り3箇所ほどを軽く止めます。

 それを4枚同じように作業します。
 

ミラーコントロール分解


 P/Wスイッチの照明が完成したら次はミラースイッチです。

 まずスイッチ裏側にあるプラスネジを外します。

 

 普通のプラスよりひとまわり小さいサイズのプラスドライバーが必要です。

 次に裏ブタを外します。

 左右に2箇所ずつツメがハメ込んであるので、小さなマイナスドライバーで慎重に上の隙間からこじてツメを外します。

 

 外すのはどちらか片側(右か左)の同じ並びのツメを2箇所外し

 

 残りの反対側は外したツメのほうへ引き上げるようにすれば勝手に外れます。

 裏ブタが外れたら、中の基板を外します。

 これは裏ブタとビスで止まっているだけなので、そのまま取れます。

 基板の裏(実際は表)の接点部分には接触不良を防止する為のグリスが塗布してあるので、とらないように気をつけましょう。

 作業はこのまま、スイッチを逆さまにした状態で行います。

 中には小さなスプリングやプラスチックがあるので、ヘタにひっくり返すとこれらがバラけてしまいます。

 

 ここまでくればもう一息で分解できます。

 ミラー調整時に押す、スイッチカバー部分を外しますが、裏から見て中心近くに穴が6個、正方形に近いカタチで並んでます。

 そのなかの上と下の部分にカバーをはめ込んでいるツメがあるので、それを極小マイナスドライバーで中心側へ押すようにして、上下どちらかの同じ並びを外してから、反対側は裏ブタと同じ要領で外します。

 但し、その時に残ったツメのほうも軽くこじりながらカバーを引っ張ります。

 

 これで分解完了です。

 表側のカバーを外した中にはラバークッションが入っているので、それも取り出します。


 

ライトユニット製作2

 カバーが外れたら、カバーに照明透過用の穴を開けます。

 次に内部にチップLEDを装着する

 ための基板を作ります。

 P/Wスイッチと同じ要領ですが、P/Wに使ったうちの1枚と同じような寸法のものを切り出し、それを更に小さく 4つに切り分けます。

 回路ですが、チップLEDの定格電圧と車両側電源圧とCRDを使用する関係上直列2個の回路を2個、並列にします。

 それに合わせて基板にパターンをつけます。

 非常に小さく、細かい作業ですので結構気合が必要かな…(笑)

 上の写真の、左側にある基盤が+入力側で、ここに10mAのCRDもつきます。

 1つの直列回路に10mAが本来ですが、今回その回路を並列しているので分流されて、結果的に1つの直列回路には 5mAが流れる事になるので、明るさ的にはちょうど良い感じです。

 右側にある基板が GND側で、2個の直列回路のGNDがここで合流して、車両側へ出て行くのでそのための配線の分も考えてパターンをつけました。

 これらの基板にチップLEDを取り付けますが、あまりに小さいので基盤を固定してからまた予備半田をしておきます 。

 

 こんなカンジで4枚作ります。

 ちなみに、ここに使用したLEDは3020サイズと呼ばれるもので、縦3.0ミリ横2.0ミリ高さ1.3ミリのものです。

 

 CRDはE-103Tのリード線を極限まで切って使用します。

 ガラス製なので、あまりきり過ぎると取り付け時にダイオードが割れます。

 4つ作ったものをスイッチカバーと並べたものが下の画像です。

 出来上がった4枚の基板は、このままでは少し厚みが大きいのでヤスリで少し薄くします。

 そして、錫メッキ線を下の画像のように切ります。(基板を取り付けた時の間隔に合わせます)

 そしてこの線で4つの基板を四角くつなげます。

 もちろん取り付け前には点灯テストも。

 真ん中から縦方向へ出ているのが電源接続部分です。 
 

ライトユニット装着

 さて、いよいよこの基板をミラースイッチに取り付けます。

 スイッチカバーの内側にあるゴムカバーを、基板のくる位置に合わせて切り取ります。

 最内側の太い部分は残しておかないと、ミラースイッチに被せてもズレやすくなるのでうまく残します。

 被せた基板ユニットは、またまたホットボンドで軽く止めますが、あまり盛るとスイッチカバーがはまらなくなるので注意です。

 順番としては、先に切り抜いたゴムカバーを基に戻してからつないだ基板を上からはめ込むカンジです。

 その後スイッチカバーを上からはめ込んで、4本のツメがパチッとはまるのを確認します。

 カバー元通りにを嵌め込んだら裏側から出した電源接続用のリード線にビニール線を半田で接続します。

 次に、この線をどう外へ出すかです。

 ミラースイッチの基板真ん中あたりには、元々使用していない(どこにも接続されていない)穴が2個、ウマイ具合に開いています。

 今回はそれを利用して配線を外に出しました。

 見難いですが、下の画像の小さな2個の穴がそうです。

 この基板と、ミラースイッチの裏ブタを重ねて持ち基板側からマイクロビットで1.6ミリの穴を開けます。

 裏ブタを貫通させれば完了です。

 

 この穴へ、先ほどのスイッチ裏から出した線を通します。

 通してから、裏ブタを元のように本体に嵌め込みます。

 最初に外した4つのツメがシッカリ入るようにして、最後にビスネジで留めれば本体の作業は完了です。

 なお、完了後にもう一度点灯テストをしましょう。

 組み付け時にどこかで配線が切れたり、内部で半田付け部分が折れたりしていないかをチェックします。

 …しまった!ひとつ忘れてましたが、スイッチカバーの照明透過のための穴を4箇所開けましたが、開けた後には裏からホットボンドの先端を軽く充て、穴の中にホットボンドが埋まるようにします。

 しかし表側に浮き出ない程度、ツラいちぐらいになるようにします。

 ミラースイッチが完成したら、最初に作ったP/Wスイッチのミラーようの穴へ戻します。

 ミラー用のイルミ配線の先端はギボシにして、後々のメンテナンスの事を考えて、ミラースイッチ単体で脱着できるようにします。

 後はインナーグリップに取り付けて内張りに付け、ドアに戻せば完成!

 ちなみに、助手席側のスイッチにもイルミ加工を施しましたが、こちらはLEDをケチって1個使用としました…(汗)

 グリップカバーからビス2本で留まっているスイッチを外してから作業します。

 ちょうどスイッチノブの真横に1.6ミリの穴を2個、2つの穴の間がノブ真横にくるようにギリギリ接近で開けます。

 それから、ミニヤスリの平らな部分で2つの丸穴をつなげ、四角いひとつの穴になるようにします。

 ちょうど3020LEDがキッチリはまる穴なので基板は使用せずに空中配線とします。

 CRDは同じく10mAです。

 下の画像の通り、回路両端のリード線は、カバー裏の梁のような部分に0.8ミリの穴を開け、そこを通します。

 LEDを四角い穴に嵌め込み、裏から念の為にホットボンドで軽く固定します。

 両端リード線も穴の部分をほっとボンドで軽く固定します。

 最後に、リード線に電源接続用のビニール線を半田付けし、スイッチを元に戻して完成。

 後は同じく内張りに戻し、ドアに取り付ければ終了です。

 半田付け部分は、φ2mmの熱収縮チューブで保護します。

 今回、最終的にミラースイッチのイルミは淡いブルーになりましたが、実は製作の過程で何度も失敗がありまして、最初はバイオレット、次は青みがかった白、そして今回レポートした淡いブルーに落ち着きました。

 

 と言うのも、バイオレットのチップLEDは1608サイズと極小で、しかもスイッチカバーの裏に直接つけたのですが、一度は完成後に車両に取り付けて、ミラーの調整をしたら内部でチップの半田付け部分が剥離してOUT!

 予備のチップがもうなかったので、手元にあった白を使いました。

 今度こそ!と思い、完成後にまた車両に取り付けてミラー調整したら、今度は内部の錫メッキ線のGND側の半田が折れてしまい、何とか直そうとしている間に結局その振動でこれまたチップの電極部分が折損してOUT!(泣)

 もう、1608サイズのチップLEDで青か白は無くなったのでやはり作業のしやすい3020サイズを使用するしかなくなった、という結末です。

 2回の失敗から、スイッチカバー裏に取り付けるのも問題だし、最終となった3220サイズではスイッチカバー裏には入らないため、本体側に基板を使用しての製作となりました。

 でも、今回の最終のものを車両に取り付けてから気付いたのですが、

 スイッチカバーに4つ開けた穴が無くても、周りからうっすらと光が見えているので、今回の方法ならスイッチの四角い形を縁取るような間接照明に出来たかな?と思いました。

 失敗した最初の方法だからこそ開けた4個の穴だったので、そのまま使用しましたが、手元にもうひとつミラースイッチがあるので、

それで間接照明バージョンも作ろうかなと考えています。

 左右ドアの内部へのイルミ配線の引き込みは、BBSにカキコした通り、フェンダーパネルを外して既存のドア配線用のブーツから引き通していますので、全てのイルミ配線はそこから電源を取っています。

 使用しているのがLEDばかりで、使用電流も僅かなものなので、細い配線を引き込んでいても大丈夫です。

 運転席ドア側で0.03A 助手席側で0.01Aの消費電流です。

 

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